オガサワラオオコウモリは、真っ黒な毛に白銀や褐色の毛が混じった、小笠原の固有哺乳類。超音波は使わず、目で行動するベジタリアンです。食事時に樹木の種子や花粉を運び、森づくりをすることで永く小笠原の自然と共に生きてきました。一方で、近年では作物への食害が問題になっています。黒くて小さな、空飛ぶ森の守り神とどうやって共に暮らしていくか。私たち、人の知恵と工夫にかかっています。
(鈴木創/小笠原自然文化研究所)